幼稚園で人見知りする子|駐車場で「帰る」と泣いていた娘の朝

子どもの気質

幼稚園に通い始めた頃、娘はとても不安が強い子でした。家では元気に過ごしているのに、幼稚園に近づくと表情が変わります。

園の駐車場に着いた瞬間、「帰る」と小さな声で言うこともありました。先生への引き渡しで大泣きしてしまうこともあり、その姿を見るたびに「こんなに泣かせてまで行かせたいのは、親のエゴなのかもしれない」と思うことすらありました。

この記事では、幼稚園に通い始めたばかりの子どもに見られる不安のサインや、その背景にある気持ち、そして子どもを支える「安心」の役割について、実際の体験をもとに整理しています。

この記事でわかること

・幼稚園に通い始めたばかりの子どもに見られる不安のサイン
・「帰りたい」「お腹が痛い」と言う背景にある気持ち
・親が戸惑いやすい引き渡し場面で何が起きているのか
・繊細な子どもにとって「安心できる人」がどれほど大きいか
・小さな安心が園生活の支えになること

駐車場に着くと「帰りたい」

朝、車で幼稚園に向かうと、園の駐車場に着いた瞬間に「帰る」と言い出すことがありました。車の中で「お腹が痛い」と言うこともありました。体調が悪いわけではなく、不安が強くなるとそう言ってしまうようでした。

当時は「どうしてこんなに不安になるんだろう」と戸惑うこともありました。でも今振り返ると、あの言葉は体が発しているサインだったのかもしれません。

先生への引き渡しで大泣き

幼稚園の入口まで行くと、今度は先生への引き渡しの場面があります。その瞬間、娘は大泣きすることもありました。先生に抱きかかえられながら、こちらを振り返って泣いている姿を見ると「このまま預けて大丈夫なのだろうか」と親の方も胸が苦しくなることがありました。

お気に入りの先生がいないと始まらない

そんな娘にも、一人だけ安心できる先生がいました。補助の先生でした。その先生が最初に来てくれないと、娘の一日はなかなか始まりませんでした。

その先生がそっと声をかけてくれると、少しずつ落ち着いていきます。そしてようやく園での一日がスタートするのです。一人の安心できる人がいるだけで、こんなにも違うのか。そう感じた場面でした。

初めて社会に出る子ども

 幼稚園は、子どもにとって初めて社会に出る場所でもあります。それまでずっと家で過ごしていた子が、親と離れて一日を過ごすようになります。

大人にとっては日常の環境でも、子どもにとっては知らない人、知らない場所、新しいルールに囲まれた世界です。娘の「帰る」という言葉は、わがままではなく、「まだここに安心できる場所が見つかっていない」というサインだったのかもしれません。

繊細な子どもは「安心」が必要

後から振り返ると、娘は環境の変化にとても敏感な子でした。知らない場所、人の多い空間、新しいルール。そうした刺激をひとつひとつ受け取っていたのかもしれません。

心理学では、子どもが安心して行動できる存在や場所を「安全基地(secure base)」と呼ぶことがあります。安心できる人がいることで、子どもは少しずつ外の世界に踏み出していくとされています。

(参考:Bowlby, J. (1969). Attachment and Loss.)

小さな安心が大きな支えになる

娘にとっては、その補助の先生の存在が「安心の起点」になっていました。大人から見ると些細なことでも、子どもにとっては「その人がいるかどうか」で一日が始まるかどうかが変わることもあります。

安心できる存在があることで、ようやくその場所にとどまることができる。そして少しずつ、その場所自体も安心に変わっていく。子どもにとっての「安心」は、大人が思っている以上に大きな力を持っているのかもしれません。

繊細な子どもにとっての安心材料とは?人・物・時間で考える支え方

まとめ

幼稚園に通い始めたばかりの頃、娘にとっていちばん大きかったのは、知らない環境の中で安心できる場所や人がまだ見つかっていなかったことなのかもしれません。

「帰る」と言うことや、大泣きしてしまうことは、わがままではなく、不安の表れだったように思います。安心できる先生が一人いるだけで、一日が始められることもある。そんな姿を通して、子どもにとっての「安心」がどれほど大きな支えになるのかを感じました。

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