前回の記事では、幼稚園に通い始めた頃の娘の様子について書きました。
園の駐車場に着くと「帰る」と言い出したり、
先生への引き渡しで大泣きしてしまうこともありました。
そんな娘にとって、
幼稚園生活の中で特にハードルが高かった出来事がありました。
それが
「一人でトイレに行くこと」
でした。
この記事でわかること
・子どもが園でトイレに行けない理由
・家ではできるのに園でできない背景
・繊細な子どもに見られる不安の特徴
・先生との連携でできた具体的な工夫
・「できない」を無理に変えない関わり方
トイレが苦手だった娘
家では問題なくできることでも、
幼稚園では急に不安が強くなることがあります。
娘にとって、園のトイレはどうしても苦手な場所だったようでした。
「トイレに行けない」
というよりも、
「まだ大丈夫」
「行かない」
と、ぎりぎりまで我慢してしまうことが多かったのです。
今振り返ると、怖かったというよりも
園のトイレに行くこと自体が
少しハードルの高いことだったのかもしれません。
幼い子どもにとって、園のトイレは家とは違う環境であり、
・個室で一人になること
・暗さ
・音
などが重なるため、不安を感じやすい場所でもあります。
娘にとっても、そうした環境の違いが
影響していたのかもしれません。
先生と事前にすり合わせをする
そんな娘の様子について、
先生から事前に相談がありました。
「こういうときはどうしたらよいでしょうか?」
と、園での対応を一緒に考えてくれたのです。
そのとき、
「こういうことまで園に相談していいんだ」
と驚いたのを覚えています。
親としても不安でしたが、
先生とすり合わせができたことで
少し気持ちが軽くなりました。
園と家庭で情報を共有しながら、
娘にとって無理のない形を一緒に探していく。
そんな関係ができたことは
とても大きな支えでした。
先生の小さな工夫
先生は、娘が当時好きだったキャラクターを
トイレの壁に貼ってくれました。
「ここに○○がいるよ」
そう言われると、
娘は少し安心した様子でした。
大人から見ると小さなことかもしれません。
でも娘にとっては
「苦手な場所」が
「好きなものがある場所」に変わった瞬間だったのだと思います。
こうした小さな工夫が、子どもにとっての安心につながることがあります。
安心材料については、こちらの記事で人・物・時間という視点から整理しています。 → 繊細な子どもにとっての安心材料とは?人・物・時間で考える支え方
苦手なことは人それぞれ
大人にとっては簡単なことでも、
子どもにとっては大きなハードルになることがあります。
そして、その不安の内容は
子どもによって本当にさまざまです。
娘の場合は
・粘土が爪に入る
・のりで手がベタベタする
といったことを極端に嫌がっていました。
感覚的な不快感が強かったのかもしれません。
そのため、苦手なことは
できるだけ事前に先生にも共有していました。
すぐに参加しなくても大丈夫
園生活の中では、トイレ以外にも
娘がすぐに参加できない活動がありました。
例えば、お遊戯の時間です。
先生は
「やる?」
と声をかけてくれましたが、
娘は
「やらない」
と答えることもありました。
そのとき、無理に参加させるのではなく
「見ているだけでもいいよ」
と声をかけてくれていました。
娘はその間、少し離れた場所で見ていたり、
補助の先生と話していたりしました。
でも、内容によっては
途中から輪の中に入ることもありました。
今思うと娘は、
まず周りをよく見てから動くタイプだったのかもしれません。
無理なときは別の方法
あまりに不安が強いときは、
無理に同じ方法でやらせるのではなく
別の方法で対応してもらうこともありました。
ただ、周りの子と大きく違いすぎて
「自分だけ特別」
と感じてしまわないような配慮もありました。
そのため
補助の先生がそばについてくれたり、
一緒にやってもらったりしながら
少しずつ園生活に慣れていく形を取っていました。
小さな成功
先生には、娘がトイレを不安に感じていることも
あらかじめ共有してありました。
ある日、先生がこんなことを教えてくれました。
「今日はトイレに行って
次の人に『どうぞ』って声をかけていましたよ」
それを聞いたとき、
娘なりに園の生活の中で
少しずつ動けるようになっているのだと感じました。
大人から見ると小さな一歩かもしれません。
でも、苦手だった場所で
自分から行動できたことは
娘にとって大きな成長だったのだと思います。
帰り道の会話
園での様子は、引き渡しのときに
先生から共有してもらうこともありました。
帰り道では
「今日はどうだった?」
と、もう一度娘と話すようにしていました。
嬉しかったこと。
嫌だったこと。
何が嫌だったのか。
娘が気の済むまで
ゆっくり話を聞くようにしていました。
家に帰ると安心する場所
園で一日過ごしたあと、
家に帰ると娘が抱きついてくることもよくありました。
きっと、緊張していたのだと思います。
そんなときは
「今日もよく頑張ったね」
と声をかけながら、
ぎゅっと抱きしめていました。
外で頑張った分、
家では安心して過ごせること。
それが娘にとっての
安心できる場所になればいいなと思っていました。
小さな安心の積み重ねが、
子どもが外の世界に踏み出す力になるのかもしれません。
園での不安や、トイレ以外も含めた娘の園生活全体については、こちらの記事で整理しています。

