子どもがゲームに夢中になると、「こんなにゲームしていて大丈夫なのだろうか?」と感じたことはありませんか?
ゲーム時間は、多くの家庭で悩みやすいテーマです。ただ実際には「何時間なら安全」という明確な基準はありません。大切なのは、ゲーム時間だけを見るのではなく、ゲーム時間・睡眠・学校生活・外遊びといった、生活全体のバランスを見ることです。
この記事でわかること
・子どものゲーム時間に「明確な基準」がない理由
・ゲーム時間を見るときに大切な生活バランスの考え方
・長時間プレイで気をつけたい「視力・姿勢・睡眠」のポイント
・ゲーム時間と学力の関係(研究でわかっていること)
・「時間の長さ」だけでは判断できない理由

長時間ゲームで気になる3つのポイント
ゲーム時間が長くなると、親として気になることも出てきます。特に多くの家庭で心配されるのが、視力、姿勢、睡眠や生活リズムです。ゲームそのものが悪いというわけではありませんが、長時間続けることで生活習慣に影響が出る可能性はあります。
視力と近距離作業
近年、子どもの近視は世界的に増えていると報告されています。主な要因として指摘されているのは、近距離作業の増加と屋外活動の減少です。
スマートフォンやゲームは、基本的に近距離で画面を見る時間が長くなります。そのため、長時間続けない、途中で休憩を入れる、外で体を動かすといったバランスが大切だと考えられています。
(参考:Rose, K. A., et al. (2008). Outdoor activity reduces the prevalence of myopia in children. Ophthalmology.)
姿勢とテキストネック
ゲームやスマートフォンの長時間使用では、姿勢も重要なポイントです。画面をのぞき込む姿勢が続くと、首・肩・背中に負担がかかることがあります。この状態はテキストネック(Text Neck)と呼ばれることもあります。
対策としては、途中で体を動かす、画面との距離をとる、姿勢を意識するといった工夫が有効とされています。
(参考:Hansraj, K. (2014). Assessment of Stresses in the Cervical Spine Caused by Posture and Position of the Head. Surgical Technology International.)

動画・スマホ利用時間と学力の関係
ゲームや動画の利用時間と学力については、日本国内でも研究があります。スマートフォンや動画の利用時間が長いほど、学力テストの平均点が低い傾向が見られたという報告があります。特に1日3時間以上の利用で関連が見られたとされています。
ただしこれは相関(関係)が見られたというものであり、直接的な原因と断定されているわけではありません。睡眠や生活習慣など、複数の要因が関係している可能性があります。
(参考:川島隆太(2018)東北大学加齢医学研究所)
ゲーム時間だけで判断するのは難しい
ゲームについては「時間が長い=悪い」と捉えられがちです。しかし実際には、どんなゲームをしているか、一人で遊んでいるか協力しているか、どんな関わり方をしているかによって体験の質は大きく変わります。
オンラインゲームでは、役割分担・作戦立案・協力行動・状況判断といった思考を使う場面も多くあります。息子のフォートナイトのプレイを観察していると、降下地点を決める判断、危険を予測して止める声かけ、仲間を励ましながらチームを動かす関わりといった力が見えることもありました。「何時間やっているか」だけでは見えない部分が、ゲームの中には確かにあります。
→ フォートナイトで育つ子どもの力|判断力・協調性・思考力を観察から解説

睡眠と生活リズム
子どもの発達において、特に重要だとされているのが睡眠です。ゲーム時間が長くなりすぎると、就寝時間が遅くなる、睡眠時間が短くなるといった影響が出る可能性があります。
我が家では終了設計と導線設計を組み合わせることで、息子は現在も基本的に21時前後に就寝できています。禁止よりも、終わり方の設計が睡眠への影響を左右すると感じています。
→ 発達特性の子どもとゲームと睡眠|禁止より「ルール設計」が大事な理由
大切なのは生活のバランス
ゲーム時間については「ゲームは悪いもの」と決めつけるのではなく、生活全体のバランスの中で考えることが大切です。睡眠がとれているか、学校生活に支障がないか、外で体を動かす時間があるか。そういった視点で見ていくことが、判断の出発点になります。
子どもがゲームに夢中になる背景には、脳の仕組み、思考の楽しさ、仲間との関係などが関係している可能性もあります。「この子はゲームの中で何をしているのか」を観察してみると、また違った姿が見えてくることもあります。

まとめ
子どものゲーム時間については、「長いか短いか」だけで判断することは難しいテーマです。視力や姿勢、睡眠といった生活面への影響は確かにありますが、同時にゲームの中で使われている思考や関わり方も見えてきます。
大切なのは、ゲーム時間そのものではなく、生活全体のバランスとどのようにゲームと関わっているかという視点で捉えることです。「どれくらいやっているか」ではなく「その時間の中で何が起きているのか」を見ていくことで、これまでとは少し違った見え方が生まれてくるかもしれません。

